前回の記事の続きです。

GTD は、“状況のコントロール” と “将来の見通し” という2つのパートから成り立っています。

今回は “将来の見通し” についてお話したいと思います。

状況のコントロールができるようになったら、もうひとつの重要な考えかたである、“将来の見通し” についても取り組んでみましょう。

そのときどきで変化する重要度・優先度にどう対処するか?

GTD では、将来の見通しのために、“高度” と呼ばれる概念を提唱しています。

例えば以下のようなリストがあったとします…

  • ゴミ出し、月曜日の朝7時までにやること!
  • 面接を受ける、月曜日の13時より、新宿にて。

…これら2つのリストは、書きだしてみればどちらも一行のタスク(やるべきこと)でしかありません。しかし現在の状況からみたときにどちらがより重要で優先すべきなのか? ということを判断しなくてはいけないことがあります。

ここで通常のタスク管理ソフトなどでは、フラグ(重要マーク)を付けて比べられるようになっていたりします。また「ストレスフリーの仕事術」では、監訳者のあとがきとして バブルマップ というものが紹介されています。

しかしこのブログでも何度かお伝えしているように、GTD では、忙しい現代では、日々刻々と状況が変わっていくことを前提として考えられています。

つまり、その日の朝に重要だと思ったものが午後にはそれほどでもなくなっていたりする可能性もある、ということですね。

…ということは、リストを見ただけで、そのときどきの状況にあわせて自分の中で優先度や重要度を判断できるようになっている状態をあらかじめつくっておくことほうが、よりベターではないでしょうか?

GTD では、そのためには将来の見通しが必要であり、“高度” という概念を活用することにより、リストの重要度・優先度を直感的に把握できるようにしましょう、と提案しています。

この概念を導入することにより、あら不思議。

同じ一行のリストであっても自分の中で、そのときの状況にあわせて優先度や重要度を直感的に把握できるようになります。

例えば先ほどの例でいえば、一般的には面接の方が重要と思います。

しかし “月曜日の6時55分” という状況において仮にまだゴミ出しを終えることができていないのであれば、ゴミ出しのほうがその時点での最優先事項となる可能性が高いですよね?

この例は極端で分かりやすい例ですが、実際の生活では、もっと複雑で曖昧な状況で判断をしていかなくてはいけない場合が多いのではないでしょうか?

将来の見通しのための6つのレベル

将来の見通しがあると、このような状況でも適切な判断・選択を下すことができるようになっていきます。

そのために “高度” という概念を紹介します。この “高度” には6つのレベルがあります。

  • 高度0メートル:次にとるべき行動
  • 高度1000メートル:プロジェクト
  • 高度2000メートル:注意を向けるべき分野/責任をおっている分野
  • 高度3000メートル:目標とゴール
  • 高度4000メートル:構想(ヴィジョン)
  • 高度5000メートル:目的/価値観

パッと見た感じでは分かりにくいかと思いますので、ひとつひとつご紹介します。

高度0メートル:次にとるべき行動

このレベルで考えるべきことは「必要な行動は何か」ということです。

高度1000メートル:プロジェクト

このレベルでは「何を終わらせなければならないか」ということについて考えます。現在抱えている仕事だけではなく、休暇をとるといったプライベートなことも含まれます。

高度2000メートル:注意を向けるべき分野/責任をおっている分野

このレベルで考えるべきことは「維持していかなければならないことは何か」です。プライベートでは健康・家族・家計のこと、仕事ではスタッフの育成や製品開発、カスタマーサービスなど。

高度3000メートル:目標とゴール

このレベルでは「何を達成したいか」ということについて考えます。特にこの1年~2年で達成したいこと、と言い換えることもできます。

高度4000メートル:構想(ヴィジョン)

このレベルでは「長期的な成功のイメージ」について考えます。3年〜5年かけて達成したいこと、と言い換えることもできます。

高度5000メートル:目的/価値観

このレベルでは「自分の存在意義は何か」について考えます。自分とは何なのか?何のために生きているのか?といったことですね。

具体的にはどうするか?

具体的にはどうしたらよいのでしょうか?

一般的には、上記の6つについて考え、気づいたことを紙に書きだしてとっておりたり、デジタルファイルとして保存しておいたりします。

私の場合は Evernote に下図のようなノートブックを作り、そこに保存しています。

赤枠で囲ってある “次にとるべき行動” については、あらかじめ状況別に整理するようにしてあります。また高度1000メートル(プロジェクト)に関しては、仕事と個人で分けてあります。

将来の見通しのためのノートブック

そして、週次レビューのときに見直すようにしています。なぜならそのときどきによって微妙に内容も変わってくることが多いからです。

0メートルからやるのがポイント

ポイントとしては、0メートルからやることです。

特に「自分が何のために生きているのか?」なんていきなり考えてもよく分からない場合も多いと思います。

こういったときは実は “0メートル”、つまり自分にとって身近なところから片付けていくと、上に登っていけるようになります。

まとめ

今日も長くなってしまいましたけれども、上記の6つのレベルについて書き出してみたとき、私は次のようなことがよくわかるようになりりました。

  • 重要で緊急なことは何か?
  • 重要ではないけど緊急なことな何か?
  • 重要だけど緊急ではないことは何か?
  • 重要ではないし緊急でもないことは何か?

そのときどきの状況によって、次にやるべきことは変わってきます。

しかしそんなときは6つのレベル(高度)について客観的に見つめてみると、負担なく “将来の見通し” が得られるのではないでしょうか?

…というわけで 前回の記事(状況のコントロール)をあわせて、今回は “将来の見通し” についての概要をお話しました。

状況のコントロールと将来の見通し、この2つで GTD についてはおおまかに理解することができると思います。

参考になれば幸いです!

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