幸福とはなんなのか?

以前にもすこし書きましたけれども、人が幸福を追求するという姿勢において、子育てや介護というものをどのようにとらえたらよいでしょうか?

体験したことのある方なら理解いただけると思いますが、子育てや介護というものは、(ひとりの人間の人生としての)幸せの追求とはほど遠い側面があり、ややもすると「ストレスや苦労の原因」ともなりかねません。

しかし人は、子供を育て、また老いた父母を介護します。

そこには、一般的な意味でいわれるところの「幸せ」というものは存在しないのかもしれませんが、人生における「意味や意義」とでもいうようなものが存在します。

そしてそれは、「快」と同じような意味で用いられる「幸福」とはまた違った良さ(意義深さ、充実感)があるのではないでしょうか?

そのような意味で、すこし話は飛躍してしまいますが、安易に幸福を求めようとするその姿勢は、かえってそこから遠ざかってしまう可能性をはらんでいるということでもあり、同時にそれは、子育てや介護だけのことではないだろう、ということもいえるでしょう。

人がお金を得たい、と考えたとき、その背景には、お金があれば幸せになれるだろう、という考えがあるのかもしれません。

幸せをお金で買えるかどうか? ということについてはさまざまな議論がありますが、クリストファー・ピーターソンによれば、

…実は、収入と幸せ(人生満足度)の間には、正の関係性があることが研究で示されている。

 ただ、それは直線的な関係ではない。収入の増加に伴う人生満足度の上昇率は、収入が高い人ほど小さくなる。収入の増加が幸福度に与えるインパクトは、収入が最も低い人々で最も大きくなるのだが、だからといってお金が幸福にとって重要であることを否定する理由にはならない。

幸福だけが人生か?: ポジティブ心理学55の科学的省察 クリストファー・ピーターソン(春秋社 2016)

とのことで、その人の収入に応じてそのインパクトは異なるものの、お金と幸福(人生満足度)の関係性については認められている、ということになりそうです。

しかしだからといって、お金のために子育てや介護を放棄するというわけにもいかないだろう、ということは簡単に予想できると思います。

要するに、バランスが重要である、ということです。

人生は空である、といわれますが、空というのは「無=なにもない」ではなく、「すべてを含んでいる」というように考えることができるでしょう。

人生には(理想的には、すべての要素を含んだ)バランスが重要であり、そのバランスは、ひとそれぞれが自分にあったものを見つけなくてはいけません。

それをこそ、自己の実現というのかもしれませんが、そこにはおそらく、満足のいく人生が待っていることと思います。

このように考えてみますと、私たちは「幸福」という言葉を扱うときには注意が必要になりそうです。

私は「(人生における)満足」という言葉が適切ではないかと、最近は考えており、幸福は、それを構成する一要因に過ぎない、と考えるのです。

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