「ポジティブ心理学」について。

1998年に、アメリカ心理学会の会長に選ばれたマーティン・セリグマン教授により「ポジティブ心理学」というものが提案されました。

それまでの心理学は(大雑把にいえば)精神的な疾患をいかに治療するか、ということが主たる取り組みであったのです。

しかしこのようなアプローチは、マイナスをゼロに近づけることはできるけれども、それをさらにプラスへ引き上げることはできませんでした。

そこでこれからは人々の幸福について貢献していこう、というような提案がなされたというのが、いわゆるポジティブ心理学のはじまりと言われています。

(このあたりの経緯についてはマーティン・セリグマン著「ポジティブ心理学の挑戦 “幸福”から“持続的幸福”へ」という書籍に興味深い記述が掲載されている。また下記の TED も参考になります)

さて、科学技術の進歩とも相まって人類の「幸福」についての研究は進み、現在では幸せになるためのさまざまな具体的な方法が心理学的な実験によって実証されつつあります。

ここ日本でも「幸福学」という言葉でのひろがり、「瞑想」に関する本がビジネスとの結びつきで紹介され、「マインドフルネス」というキーワードを耳にするようにもなってきています。

しかしながらその源流は、先のセリグマン教授の提案に端を欲するものであるといえるでしょう。

ただし、前述したセリグマン教授の「ポジティブ心理学の挑戦 “幸福”から“持続的幸福”へ」では、すでに幸福を超える概念(理論)が提唱されており、私はどちらかというとそちらのほうに共感しています。

というよりも、最近の(そしてこれからもっと広まっていくであろう)ある種の幸福ブームのようなものに対して、私は一種の危険性のようなものを感じている部分もあります。

(つづきます)

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